広告運用手数料の相場と見積もり比較|媒体費・制作費と分けて考える

この記事で分かること
広告運用手数料は媒体費の20%をひとつの比較目安にできます。ただし、業界全体の平均を示す数字ではありません。実際の請求額は料率を掛ける金額、最低手数料、依頼する仕事の範囲で変わります。
- 少額の広告予算では、料率で計算した金額より最低手数料が高くなることがあります。
- 媒体に支払う広告費、代理店の運用手数料、初期設定費、制作・改修費を分けて確認してください。
- 見積もりは同じ媒体費・作業範囲・契約期間にそろえ、追加費用まで含めた総額で比較します。
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ここでは、Google広告やSNS広告などの運用型広告を外注する際の代理店報酬を扱います。広告媒体へいくら配分するかを決める前に、支援費として何が必要かを整理しておきましょう。
公式料金から見る手数料の目安
公式サービスページには、利用した広告費の20%を手数料とする例があります。2026年11月8日に確認した料金の一部を挙げると、次のとおりです。
| 公式ページ | 掲載されている手数料 | あわせて確認する条件 |
|---|---|---|
| アナグラム:Google広告運用 | 月額利用広告費の20%が原則 | 業種や作業量で変動。予算に応じた固定費・テーブル方式も案内。クリエイティブ制作は別料金。該当料金欄に税区分の明記なし |
| キーワードマーケティング:Google広告の運用代行 | 広告費の20%。利用広告費100万円なら手数料20万円(税別)の例 | 初月のアカウント構築費は別途。LP本体の制作・改修実装も別途 |
| オンジン:リスティング広告運用代行 | 利用広告費の20%、原則月額10万円から(税別) | 初期構築費なし。LP改善の提案は範囲内、バナー・LP制作は別見積もり |
この表は市場全体を調査した平均や、料金順のランキングではありません。確認できる公式料金を比較の出発点として示したものです。実際に依頼する際は、対象媒体・最低額・制作範囲・税区分を含む個別見積もりを確認してください。
たとえば同じ20%でも、LP改善の提案まで含むのか、ページの修正作業まで含むのかで、別に頼む仕事が変わります。手数料率だけでは発注する内容をそろえられません。
見積書で分ける四つの費用
「月額広告費」という項目を見たら、その金額に代理店報酬が含まれているかを確認してください。本記事では、広告媒体に支払う金額を「媒体費」と呼び、次の四つを分けます。
- 媒体費。GoogleやSNSなどへ支払う広告配信の費用です。代理店への支払いと、媒体への直接支払いのどちらになるかも確認します。
- 運用手数料。配信設計、設定変更、分析、報告など、契約で定めた仕事への報酬です。
- 初期設定費。アカウント構築、既存設定の確認、計測の設定など、開始時に発生する費用です。無料の場合も、対象作業は確認してください。
- 制作・改修費。バナーや動画、LPの新規制作・修正などの費用です。必要に応じて使うツールの料金も別に確認します。
Googleのサードパーティポリシーも、Googleの広告費とは別に管理費用を請求する場合、顧客へ事前に伝え、明細へ記載するよう定めています。Google広告を委託するときは、媒体に支払う額と管理費用を区別して把握しましょう。
初期費用が0円でも、月額手数料や制作費まで0円になるわけではありません。初月と2か月目以降の見積もりを分けてもらうと、継続して必要な支払いを確認できます。
手数料の計算と最低額
料率型・固定型・成果報酬型の確認点
料率型は合意した基準額に料率を掛ける方式です。媒体費に20%を掛ける契約なら、媒体費50万円に対する手数料は10万円になります。
固定型は毎月の報酬を定める方式ですが、対象媒体数・広告費・制作本数などに条件が付いていれば、範囲を超えた分は別見積もりです。固定額だけで比較せず、何をどこまで頼めるかを確認してください。
成果報酬型は申し込み1件あたりなどの条件で報酬を決めます。媒体費や制作費を誰が負担するか、重複・キャンセルをどう扱うか、成果を何で計測するかを先にそろえる必要があります。申し込み数と有効な商談数を、同じ成果として比べないようにしましょう。
最低手数料が適用される場合
「媒体費の20%、最低月10万円」という下限型の契約なら、20%で計算した額と10万円のうち高いほうが手数料になります。最低額を追加で足す方式かどうかは、見積書の計算式で確認してください。
以下は料率20%・最低手数料10万円という条件を置いた計算例です。すべて月額・税別で、初期費用と制作費は含めていません。実在する会社の確定見積もりや、市場の平均ではありません。
| 媒体費 | 媒体費×20% | 実際に計上する手数料 | 媒体費+手数料 |
|---|---|---|---|
| 30万円 | 6万円 | 10万円 | 40万円 |
| 50万円 | 10万円 | 10万円 | 60万円 |
| 100万円 | 20万円 | 20万円 | 120万円 |
媒体費30万円では手数料が10万円となり、媒体費に対する割合は約33.3%です。この条件で最低額と料率による計算額が並ぶのは、媒体費50万円のときです。50万円未満では最低額の影響が出ます。
複数の媒体を頼む場合は、最低額が「契約全体に一つ」なのか「媒体ごと」なのかも確認してください。配信を止めた月の手数料、月途中の開始・終了、予算変更時の扱いもそろえると、実際の支払いを比較できます。
20%を掛ける金額の違い
同じ「手数料込み100万円・20%」という説明でも、何に20%を掛けるかで媒体費が変わります。税金・初期費用・制作費を除き、最低額が適用されない条件で計算すると、次の違いがあります。
| 手数料の決め方 | 媒体費 | 手数料 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 媒体費に20%を掛ける | 約83.33万円 | 約16.67万円 | 100万円 |
| 合計額に20%を掛ける | 80万円 | 20万円 | 100万円 |
前者は「100万円÷1.2」で媒体費を求めます。後者は「100万円×20%」が手数料で、残りが媒体費です。後者の手数料20万円は媒体費80万円に対しては25%に当たります。端数は見やすく丸めているため、請求時の端数処理は別に確認してください。
「内掛け・外掛け」「グロス・ネット」という呼び方だけで判断せず、見積書に媒体費・手数料・総額を並べてもらいましょう。「この20%は、どの金額に掛けていますか」と聞くと、比較の前提を確認できます。
手数料に含まれる仕事と追加見積もり
見積書では作業名に加えて「提案する人」「実際に変更する人」「回数や本数」「追加費用になる条件」を確認してください。LP改善の助言があっても、ページの改修実装まで同じ料金とは限りません。
たとえば、キーワードマーケティングの公式ページでは、LP改善の提案・テスト設計と、LP本体の制作・改修実装を分けています。オンジンの公式ページでも、LP改善提案とバナー・LP制作の料金を区別しています。こうした条件差を、実際に依頼する仕事に合わせて確認する必要があります。
- 配信設計・日々の運用。対象媒体、予算配分、広告文やターゲティングの変更、承認が必要な変更を確認します。
- 広告制作。原稿・素材を誰が用意し、月何本の作成・修正・サイズ展開まで含むかを確認します。
- 計測。申し込みや購入など何を計測するか、タグの設置・修正・動作確認を誰が行うかを決めます。
- レポートと打ち合わせ。頻度だけでなく、結果に対する判断と次の変更内容を共有する範囲を確認します。
- LP改善。分析・提案・デザイン・実装・公開後の確認を分け、社内や別会社が担当する工程を明らかにします。
社内で運用や制作を進められる担当者と時間を確保できるなら、不足する工程だけを外注する案も比較できます。一方、日々の変更を任せたい場合は、助言のみのプランと運用代行を分けて見積もってもらってください。
同じ条件で見積もりを取り直す
各社へ渡す媒体費・対象・依頼範囲をそろえると、料金の差と仕事の差を確認できます。まだ決められない項目は「相談」と記入し、提案の前提として残してください。
見積もり依頼メモ
- 目的と成果の定義:申し込み/購入/有効商談など
- 対象媒体と対象サービス:
- 月の媒体費:手数料を含めず、媒体別に記入
- 比較する期間と希望開始月:
- 依頼したい作業:設計・運用・制作・計測・LP改善の範囲
- 社内で担当できる作業と用意できる素材:
- 回答してほしい費用:料率の基準額、最低額と適用単位、初期費用、月額、追加費用、税区分
- 確認したい契約条件:最低契約期間、更新・解約の期限、配信休止時の費用、引継ぎ費用
戻ってきた見積もりはまず対象媒体と作業範囲の抜けを確認し、その後に総額を計算します。安い案で社内に残る作業が多ければ、その作業を実施できるかも判断に含めてください。
契約期間を含む総額の比較
継続する費用と一度だけの費用を分けて、同じ期間で合計します。媒体費が変動する場合は、予定額と増減時の計算条件をそろえて比べましょう。
たとえば、初期費用10万円、月の媒体費30万円、月の手数料10万円、期間中の制作費5万円という仮定なら、3か月の合計は135万円です。
10万円+3か月×(30万円+10万円)+5万円=135万円
これは税別の試算で、期間中の予算・作業量が変わらない前提です。月額だけで比較せず、最低契約期間と解約の申出期限まで確認してください。追加作業は金額と範囲を確認してから着手する形にすると、予算を管理しやすくなります。
費用の比較後に確認すること
手数料の内訳をそろえたら、誰がその仕事を担当し、どの成果を見て改善するかを確認します。契約後も変更した内容・その理由・結果を共有できるかが、継続判断の材料になります。
現在の代理店から変更する場合は、費用の比較と合わせて、アカウントや計測データの引継ぎを確認してください。「広告代理店の乗り換えで確認すること」で、契約・アカウント・引継ぎの確認項目を整理しています。
広告運用を任せる範囲を具体化したい方は、Levelerの広告運用支援の内容をご確認ください。最新の料金・条件はサービス・料金表で確認できます。
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